このコーナーでは、日常におこった、ちょっと「いい話」をご紹介していきます。
先日、ある生徒さんから引っ越しをするため退塾したいというお申し出を頂きました。この生徒さんは通い始めた当初はやる気はあるもののその気持ちが継続せず、おうちで「宿題しなさい」と言われるまでなかなか動かないという状況にありました。
しかし、通塾を続けるうちに勉強が分かる楽しさや正解を自力で導く喜びを積み重ね、最近では分からないところは自主的に質問に来るなど前向きな姿勢を見せるようになっていました。そのような変化を間近で見ていた者として、手続きのための書類とともに一通のお手紙に気持ちをしたため、お渡ししました。
「今までお通いいただき、ありがとうございました。最近では通い始めたころより積極的に、そして楽しくお勉強に取り組む姿を見せて下さいました。残りわずかではありますが、最後まで一緒にがんばりましょう」
数日後、お母様から「ご丁寧なお手紙をありがとうございました」というお礼のお言葉と一緒に、引っ越し先にあるサイエイスクールで勉強を続けたいというご要望を頂きました。普段言葉に出来ないことを、機会を見つけたら気持ちを込めて文字にすることで、伝わるものがあると実感しました。
また、毎年受験生には「緊張した時に見るんだよ」と、お守りという名の小さな手紙を一人ひとりに宛てて書いています。いつもの力を発揮できるように、納得のいく結果となるように、気持ちを込めて渡しています。相手への気持ちを文字にして伝える機会をこれからも大切にしていきます。