2017年度 千葉県高校入試 問題の分析
千葉県問題の分析

2017年度 千葉県高校入試 問題の分析

国語前期

平均点の推移

  • H28(前) 57.0点
  • H27(前) 48.5点

難易度は昨年に比べてやや平易に

大問1は放送による聞き取り問題。問いそのものも放送されるようになって、より一層の集中力が必要とされた。他の都道府県でも見られる傾向であるが、聞き取り問題の題材が、「テーマや内容」を、誰かに「効果的に伝える」というシチュエーションが多くなってきている。2020年に向けての教育改革の流れの中で、表現する力が重視されている。

大問2と3については例年通り漢字の読み書きが出題されている。前期入試では三字熟語、後期入試では四字熟語の出題がそれぞれ1 問ずつあるのが例年の出題パターンであったが、今回は前期入試で四字熟語が1 問、後期入試で三字熟語と四字熟語が1 問ずつという微妙な変化があった。さらに、大問4でも四字熟語が出題されている。1 問2 点と配点は大きくないが、読み書きで計16点は決して無視できない。漢字検定を活用することが効果的である。

大問4は知識の問題。動詞の活用の種類を問う(1)や、漢文に返り点を打つ(2)は基礎レベルの問題。中学1・2 年生のときに目の前の範囲をしっかりと学習しておけば、心配はない。(3)は「失笑する」の正しい意味を聞く問題。ことわざや慣用表現に関連する出題が増えている。単純に「漢字が書ける、読める」だけでなく、実際に使いこなせる「語彙力」が厳しく問われていると言えるだろう。文章を集中して読む量を増やすことが大切になる。

大問5は説明的文章の問題である。(3)の書き抜きの問題は文脈を読み取れているかどうかがカギとなる。空欄直前の「目の前になくても、そのものを身近にあるかのように扱う」と、傍線部の後ろに書いてある「クロゼットの中」の「コート」に関する「過去や未来のことまで想起したり」することが同一内容であることに気が付けば解ける。(4)も空欄を埋める問題だが、傍線部D の直前の「経験もしていないような遠い場所での出来事や事物」や「その瞬間には存在していない過去や未来の出来事や事物」も「経験範囲の中」に収める、という部分がヒントになる。空欄や傍線部の前後を落ち着いてよく見渡せば、必ずきっかけがつかめる問題である。

大問6は物語文の出題。今回は全体として記述問題の字数指定が減っている。登場人物の心情を読み取り、その心情の理由となる出来事や背景を意識していく読み方を身に付けることが必要である。(4)は空欄を埋める記述問題。「優しい」「ふわふわの」「程よく甘いカステラ」が、登場人物同士の「連帯」「友情」を象徴しているのだが、大まかに「いい気分」なのか「悪い気分」なのか分けて考えるだけでも正答を導くことは可能だ。

大問7は古文の出題。仮名遣いの問題は基礎レベル。短い記述の問題もよく出題される。古文は多くの問題に触れることで、古文にありがちな「話のパターン」に慣れておくことが必要だ。

大問8は作文が出題されており、字数設定や資料の読み取りを必要とする点も例年通りである。作文力は急につくものではないので、書きなれておくというのが一番の対策になるだろう。

全体として、慣用表現の知識や「語彙力」を必要とする問題が増えている印象がある。幅広い「国語力」が今後求められていくだろう。

国語後期

平均点の推移

  • H28(後) 56.7点
  • H27(後) 55.9点

問題構成に大きな変化はなし

問題の構成や配点に大きな変化は見られなかった。

大問1は放送による聞き取り問題。「学校紹介に使うパンフレット」に載せる写真について生徒会で話し合うというシチュエーションの中で、実際に使う写真を問題の中から選ぶという目新しい出題パターンである。話し合いの内容と写真を関連付けてとらえることが大切だ。

大問2・3は例年通り漢字の読み書きが出題されている。出題傾向に細かな変化はあったが、基本的な出題だ。ぜひ漢字検定を活用した学習をおすすめしたい。漢字検定は、単に漢字の読み書きにとどまらず、例えば「対義語」「類義語」などの単元は説明的文章の内容を読み取る際にも力になる。早い学年からの積極的な挑戦が必ずためになるだろう。

大問4は物語文の出題。(1)は文法の問題で、「副詞」というよりは連用修飾語について出題された。「副詞」は数が多いうえに明確な特徴に乏しい品詞で、うまくイメージできない受験生も多かったかもしれない。連用修飾をする品詞は大まかに「活用語の連用形」「副詞」「名詞」のいずれかであり、文法範囲の全般にわたって取りこぼしのないことが理想だ。(3)は慣用表現に関する出題で、語彙力を問う。その他は登場人物の心情と、その理由となる背景や出来事の読み取りがポイントとなる問題だ。(5)の空欄Ⅱ は「明日実」の名前を使うことは簡単に分かるが、その後に「味」に類する言葉を入れられたかが成否の分かれ目。物語の冒頭で明日実に感銘を与えたソフィの台詞に「そうね、フランスの味でもあるけど、私の味でもある」「菓子もつくる人によって違う味になる」とありここから明日実の目指す「金メダルのケーキ」のありようが読み取れるのである。

大問5は説明的文章の出題。(3)は文中の比喩表現が表しているものではなく、用いられている表現技法を問う問題で、説明的文章の問題としてはやや珍しい出題形式と言える。(4)のように文章全体の構成について問う問題は千葉県公立入試では比較的よく見られる出題パターンである。普段から段落の切れ目や話題の転換に気を配りながら文章を読む練習をしておくとよいだろう。(5)はこれまでに見られなかった出題形式で、本文のテーマに関連した短い文章を読ませ、それに答える問題。出題形式が新しいだけで、問うている内容自体は割合平易である。

大問6は古文よりの出題。仮名遣いと文章内容の読み取りが主である。古文の問題では定番の動作主を問う問題が出ており基礎的な敬語の知識があるとより解きやすくなる。

大問7は例年通り作文の問題で、字数などにも大きな変化はないが、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」「君子は危うきに近寄らず」の意味を知っていないと作文そのものが書けなくなってしまう。やはり幅広い「語彙力」の重要性が上がっていることは間違いないようだ。

数学前期

難易度は昨年度とほぼ同様

大問1

計算問題6問 基本的な計算問題。際立った問題はない。

大問2

体積表面積・代表値・速さ・確率・作図。確率は樹形図や表を中心に解く。やることに迷いなく取り組めることが重要。多少時間をかけてもしっかり樹形図が書けることの訓練をして臨むことが大切。

作図は全国的に見ても難易度が高い。基本の作図はもとより、多くの入試問題を経験し、発想を膨らませることが出来るかが重要。あまり時間をとられるようなら後回しにするのも事前の計画にいれておく。

大問3

関数オーソドックスな放物線と直線の問題。「直線が垂直に交わる」ときの考え方に慣れていれば難問はなく時間もかからない。

大問4

平面図形 円・証明。円周角の定理をつかった証明は現在の授業カリキュラムが、「証明」→「円の性質」の順で学習するので問題慣れしていないと戸惑うことになる。例年、部分的な穴埋め問題となるが推測しながら考えるより1 から自分で考えられる力を養うことが重要。難関校を目指す生徒は最終問題の長さを求める問題も、等しい長さや角をしっかり書きこんで考えられるよう事前に訓練し解けるレベルにする。

大問5

規則性の問題。例年通り難易度が高い。まともに取り組むと時間だけを浪費するので、事前の計画が大切。「ルール」をしっかり確認し、地道な作業で解ける問題で点をかせぐ。無理なチャレンジをせず、他の問題に時間割き、安定した点数を目標にすることも重要。

大問5一部抜粋下の図のように,1辺の長さが1c m の正六角形ABCDEFのタイルと,1辺の長さが1cmの正三角形のタイルがある。次のルールに従って, 正六角形のタイルの周りを囲むように正三角形のタイルを順に1枚ずつ, すき間なく置いていき,1辺の長さが1cmずつ長くなる正六角形を作っていく。

ルール

  • ①正三角形のタイルの1辺を直線上に置き, 正六角形と正三角形のタイルの頂点がかさなるようにする。
  • ②反時計回りに,正三角形のタイルを1枚ずつ正六角形になるまで置いていく。
  • ③①②をくり返す。
総括

過去問をしっかりこなし、出題傾向・時間配分・公式の確認などを事前に行うことが重要。志望校の難易度にかかわらず、基本的な問題を落とさないことを目標にする。「2 直線が垂直に交わる」問題や、「規則性」問題などは公立の学校ではほぼ取り扱わない。スムーズに解くための公式や考え方を身につける必要がある。

平面図形では「円」が絡んだ問題が例年出題されており、こちらも学校のワーク程度では練習不足となるので、過去問題や他県の他校の入試問題などを中3 でどれだけ時間を割いて取り組めるかが点数に比例する。

また、作図の基本、代表値、体積・表面積などは中1 の範囲となっており、言葉の意味や公式の利用を事前に確認し自在に使えるよう練習する。

数学後期

前期入試とほぼ同様の出題傾向

前期入試との相違点

大問1から4までは問題数や出題傾向に大差はない。

大問5

関数と図形の融合問題大問5では規則性ではなく、関数と図形の融合問題が出題。図形の回転移動による点の座標を求める問題は過去にも出題されており(右の問いを参照)、過去問題などに取り組み、アプローチの仕方を事前に経験していることが正答につながった。(1)を乗り切れば、続く(2)(3)はそれほど難易度は高くないが、(1)が出来ないと後が続かない問題構成であるため、受験生にとって「差」になった問題のひとつといえる。

総括

前期との大きな違いは大問5 のみ。これまででは継続して「規則性の問題」が出題されていたが、今回は「融合問題」となった。これにより全体的な難易度は前期よりも下がっており、今後のスタンダードとなることも考えられる。関数と図形の融合問題も学校などではまず取り扱わないので、特別な学習が必要であることには変わりない。

平成26年 千葉(前期)

大問3一部抜粋(3)

△OABを, 原点0を回転の中心として時計の針の回転と反対の向きに辺OBが初めてy軸に重なるまで回転移動した。点Aが移った点をA’とするとき, 点A’の座標を求めなさい。

平成29年 千葉(後期)

大問5一部抜粋

右の図において△ABCは1 辺2cmの正三角形です。△A’B’C’は△ABCを, 原点O を回転の中心として, 反時計回りに90度回転移動させたものです。(1)A(3,4)のとき頂点A’の座標を求めなさい。

英語前期

平均点の推移

  • H28(前) 50.3点
  • H27(前) 55.9点

リスニングに大きな変更あり

新傾向の問題が多く見られた。問題の構成はリスニングに始まり、語彙、文法、英作文、短文、長文問題と、例年通りであった。

1 ~ 3のリスニングは例年通りで、難易度にも変化は見られなかった。2の質問に合う絵を選ぶ問題は例年他のリスニング問題に比べ正答率が低い。今回もNo.1でCの花屋を選んでしまった受験生も多いのではないか。“here” をしっかりと聞き取れたかどうかがカギになった。対策としては英検3 級レベルのリスニングで満点が取れるようにしたい。

4は放送されたヒントをもとに英単語を答える問題。今年は出題の仕方がリスニングに変更された。近年英検3 級レベルの単語も出題されていたが、新傾向により単語自体はどれも5 級レベルであった。ただし、どれもスペルミスを誘いやすい単語である。曜日や月、数字は出題されやすいため確実に書けるようにしておく必要がある。

5(1)は”do” を変化させる問題。疑問文がWho read~?であるため、三単現ではなく過去形”did” に変える。主語がTakeshiであったため”does” にしてしまった受験生も多いのではないだろうか。文脈から落ち着いて読み取りたい。(2)は”speak” を”speech” に変える問題。a が直前にあるため、後ろに来る単語は名詞である。しかし、動詞から名詞に変化させる問題は今まで出題されていなかったため出来なかった受験生も多いのではないか。(3)~(5)の並び替えは、去年同様不定詞、関係代名詞、分詞の単元から出題されている。並び替えでは頻繁に狙われる単元のため、日頃よりS とV をはっきり見分けて文を作ることが効果的だ。

6は例年通り、対話形式の英作文。天気がテーマのため、比較的書きやすかったのではないかと思われる。今回はアナウンサーの台詞が「質問」のため、最初の1 文は確実に点を取っておきたい。上位校を狙うのであれば英作文で満点を取るのが必須である。間違えない文を書けるようにする練習が必要である。

7は短い文章読解で、内容読解の難易度は平年並みだと思われる。(2)の英問英答問題は、「答え」でなく「質問」を書くという新しい傾向であった。(3)② では「younger than」を別の表現にする問題であった。同意表現の問題で対策を行うのも良いだろう。

8の長文読解は今回説明文であり題材も分かり易く読みやすかったのではないか。英問英答問題が出題されなかったため、8全体の正答率は高くなるだろう。(3)のグラフを完成させる問題は比較の文がカギになる。特に原級の文は読み間違いをしやすいので注意して読む必要がある。

9の対話形式の選択問題で得点することは、千葉県の公立入試においては前後期とも必須であり、問題の前後の流れをきちんと把握することがポイントとなる。問題を解くときに、常に解答の根拠となる箇所に線を引いていく習慣をつけることで、着実に得点できる力がついていくだろう

英語後期

平均点の推移

  • H28(後) 60.9点
  • H27(後) 54.5点

前期同様リスニングに新傾向

今年の出題傾向は、リスニング、文法問題、英作文、長文読解などが例年通りであったが、リスニングに新傾向の問題が追加された。

大問1はリスニング問題。小問1 ~ 5は例年通りの構成で、難易度にも大きな変化は見られなかったが、小問6 , 7に新傾向の問題が追加された。前期入試同様、放送をもとに英単語を書くタイプの問題であった。出題された語彙は、いずれも中学1年~2年生レベルで平易であった。新傾向問題の小問6 , 7は、対話文を聞いて英単語を書く問題。

小問6はsecond, 小問7はwonを書いて答える問題で、単語自体の難易度は簡単だったものの、小問7のwonは、oneと同音であるため、文脈から判断する力が求められた。

大問2はこれまで、語形変化の問題が2題、整序問題が3 問の全5 題出題されていたが、今年の入試では、語形変化の問題がなくなり、問題数も5題から3題に少なくなり、整序問題のみとなった。難易度としては、例年と比べて大きな変化はなかったが、英単語の暗記を中心に勉強していた受験生にとっては、難しいものだったのではないだろうか。中学2年~3年生の文法知識を総合した問題演習を多くこなしておくと良い。

大問3は英作文。昨年と同様、与えられたテーマに対して、「I think so,too」または、「I don’t think so」を選び、自分の意見を答える形式。自分の身の回りの事柄を表現できるように、普段から練習をしておくことが必要。

大問4は例年同様、短文読解と広告から情報を読み取る問題。(1)①では、広告の内容をしっかりと読み取り展開を予想して英単語を書く問題あったため、難易度が高かったと予想される。(2)① 、②はともに形容詞を選ぶ問題。選択肢の単語自体は中学1~2年生レベルの単語で簡単であったが、空所の前後関係をしっかりと理解できていないと答えられない問題であった。

大問5 , 6は長文読解で、こちらも例年通りの出題形式であった。大問5 の(4)では、日記の内容から、誰が主人公のケーキを食べてしまったかを予想し、英文で答える問題。内容を把握しつつ英文で答える問題のため、難易度が高かったと言える。大問6 は、対話文で記号を書いて答える問題。接続詞や単語の言い換えをヒントに解くことができる。(1)では、空所後に出てくるmeaningをヒントに、選択肢ウのwhat do es it mean?を選ぶことができる。対話文では、空所の前後をしっかりと読み取ることが、正解への鍵となる。

理科前期

平均点の推移

  • H28(前) 46.3点
  • H27(前) 57.1点

難易度は昨年度とほぼ同様例年通り

大問1は小問集合、残りは生物・化学・物理・地学より各2 題の出題となった。

大問2は地学分野の地震、大問3 は化学分野の酸化と還元、大問4 は物理分野の圧力と力の分解、大問5 は生物分野の植物のつくり、大問6は化学分野の中和とイオン、大問7 は地学分野の天体の動き、大問8 は生物分野の動物の進化、大問9は物理分野の電流と熱量がそれぞれ出題された。

大問2では江戸時代の資料から大地の変化を読み取る問題となり、単純な用語の丸暗記だけで挑むと難しいと感じてしまうが、用語の意味をしっかり理解していれば実は基本的な内容を問われる易しい問題だったと気づける。

大問3 の(3)のグラフを作る問題は表の数字をもとに発生した気体の質量を予め計算する必要があり、それを正しく計算していれば解答可能であった。また、普段から実験結果のグラフの特徴をよくつかんでおく必要がある。

大問4では面積が等しいと圧力は質量に比例し、質量が等しいと圧力は面積に反比例するという圧力の関係を理解しているかで解答時間は大きく異なる。圧力を求める公式を用いて1から解いていた場合、5分近く余計に時間を取られただろう。

大問5では全体的に難易度は高くないが(3)の記述問題では「気孔」という用語を使わずに解答できるかを問うような形式だったのが注意点である。

大問6では教科書に掲載されている実験そのものを題材にしているため、化学分野としては易しい問題に属すると思われる。

大問7では星の見え方が緯度によって変わることを正しく理解しているかを問われる問題もあり、全体的に難易度が高めになっている。殆どの中学校で最後に学習する単元だが、過去5年で4回出題されているので、あらかじめ教科書を熟読しておく必要がある。

大問8は基本的な内容の出題であったが、ダーウィンの「種の起源」についての出題もあり、教科書の隅々までよく目を通しておく必要があることを証明した問題であった。

大問9は公式が多い単元からの出題のため正解率が低くなりやすいが、出題内容は教科書の実験ページほぼそのものであった。また、直列回路と並列回路ではどちらの電力が大きくなるかを理解していると計算不要で解答できる問題もあった

理科後期

平均点の推移

  • H28(後) 51.0点
  • H27(後) 62.4点

実験・観察の理解が得点のカギに例年通り生物・化学・物理・地学より各2題の出題となった。

大問1は生物分野の細胞分裂、大問2は物理分野の音の性質、大問3は地学分野の日本付近の天気、大問4は化学分野の金属の性質と状態変化、大問5は生物分野の血液の循環、大問6は化学分野の電気分解、大問7は物理分野の仕事とエネルギー、大問8は地学分野の地層と化石がそれぞれ出題された。

大問1と大問2は、ともに教科書内の実験・観察ページにある題材ほぼそのものだったため、比較的正解しやすい問題だったといえる。

大問3は過去5年で4度後期に出題されている。天気図を正しく読める知識が必要であった。

大問4では計算問題が1題あったが、計算に必要な数値を直前で求める形式であったため、全体的に比較的正解しやすい問題だった。

大問5では血液や養分の流れを一通り理解していれば確実に正解できる問題。

大問6では電気分解の結果陽極・陰極にそれぞれ発生する物質とその性質をしっかり理解しているかが解答のカギになったと思われる。

大問7では仕事の原理を理解していれば前半2問は易しい問題であった。後半2問は力学的エネルギーの保存が解答のカギになった。

大問8では化石の種類と時代・環境を正しく合致させていれば、難しい問題ではなかったといえる。

今後の対策と勉強法

理科の学習において大きなウェイトを占めるのは、間違いなく教科書である。教科書の実験・観察から多く出題されていることを考えると、教科書をよく読んでいるかどうかで点数が大きく左右されると言ってよい。毎日10分でもよいので教科書を読む時間を確保し、何度も目を通すことによって理解度は大きく高まるようになる。計算問題は理解度を高めたうえで教科書の章末問題を使うと効果的に進められるだろう。大事なのは「教科書」の内容を理解することである。

また、後期試験では試験時間が前期より10分短い40分であるため、1問にかけられる時間が限られている。1問1答形式の問題をくり返し解き、瞬発力を鍛えておくと非常に効果的となる。わからない単元は、教科書をもう一度よく読んでおくとよい。後期の問題は前期以上に教科書の内容を使って出題されているためである。とくに、実験・観察のページは全て熟読しておくとよいだろう。

社会前期

平均点の推移

  • H28(前) 56.6点
  • H27(前) 58.1点

資料の読み取りがカギ

他の科目同様に出題構成に大きな変化はなかった。

大問1は「千葉県の取り組みや特色」を取り上げた地理・歴史・公民の融合問題。国際社会やインターネットなど時事的な内容が取り上げられた。近年比重の増えてきた「資料の読み取り問題」も出題されていた。

大問2は日本地理分野からの出題。新幹線の東京駅から新函館駅まで向かう新幹線が通った都道府県を問う問題が出題された。こちらも大問1 と同様に時事的なテーマとなった。他には、日本の産業や農業、地形図といった例年と同様の出題となった。

大問3は世界地理分野からの出題。今年度入試でも正距方位図が用いられた。正距方位図は今後も用いられる可能性が高いため、注意が必要。世界の国ではI T産業が盛んなインドが取り上げられた。「国際社会と日本」は全国的に出題頻度が高くなっているため、重点的に学習を行っておく必要がある。また、世界の人口や主要な産業も出題されていた。日々の学習において、地図で国の場所と特徴を確認しておくと良いだろう。

大問4は歴史分野からの出題。弥生時代から江戸時代までが取り上げられた。各時代ごとのパネルが出され、時代の特徴や文化、政治の仕組みなどが問われた。用語の暗記だけではなく、時代の流れやその用語について説明する力を養っておく必要がある。

大問5も歴史分野からの出題。明治時代から現代までが取り上げられた。千葉県出身の石井菊次郎を取り上げ、様々な問題が出題された。今年度も「戦争」が取り上げられており、しっかりと学習してきた受験生には取り組みやすい問題だったといえる。

大問6は公民分野からの出題。経済と社会保障が取り上げられた。「非正規雇用」の増加をテーマに取り上げていたことから、公民も他の分野同様に時事的な内容に焦点を当てていた。他にも株式の仕組みなどが問われた。

大問7も公民分野。日本国憲法の基本的人権の項目が取り上げられ、「自由権」「平等権」について問われた。「メディアリテラシー」の用語も出題された。

大問8も公民分野。国際社会と日本が取り上げられた。国際連合の活動と機関が問われた。この分野も出題頻度が非常に高くなっているが、学校の授業では3 年生の3学期に扱う単元であるため、学習が手薄になる受験生が多い。そうならないよう、前もって学習しておくことが望ましい

社会後期

平均点の推移

  • H28(後) 62.1点
  • H27(後) 64.2点

前期に比べてやや簡単に

昨年度から出題構成に大きな変化はなかった。

大問1は前期入試と同様に「千葉県」を取り上げた地理・歴史・公民の融合問題。前期入試よりもやや難易度が下がった。

大問2は日本地理分野からの出題。日本の国土の範囲が問われた。諸外国との領土問題が取り上げられるのに比例して全国的に出題が増えている分野であるため、しっかりと覚えておく必要がある。また、前期同様「地形図」の問題が出題された。来年度も出題が濃厚であるため、しっかりと得点源にできるようにしておきたい。

大問3は世界地理分野からの出題。世界の国々の位置や、農業の特色、発電などが取り上げられた。

大問4は歴史分野からの出題。千葉県の歴史の変遷をテーマに、古墳時代から江戸時代までが取り上げられた。前期と同様に各時代ごとのパネルが出され、時代の特徴や文化、政治の仕組みなどが問われた。パネルの数は前期に比べ少なくなっていたが、歴史の流れや、文化などをしっかり理解していないと得点はできない問題であった。

大問5も歴史分野からの出題。明治時代から戦後までが取り上げられた。やはり後期も「戦争」が扱われていたことに注目したい。また、日本の時代ごとの外国の動きを問う問題も出題されており、縦の流れだけではなく、横の流れもしっかりと把握していたかどうかが得点を分けた。歴史を学習する際に注意をしておきたい。

大問6は公民分野からの出題。三権分立と地方自治が取り上げられた。教科書に載っている図や仕組みをしっかりと覚えていれば得点できる問題が多かった中、記述問題において「衆議院の緊急集会」が開かれる条件を書かせる問題が出題されており、こちらは多くの受験生が苦しめられたようだ。前期、後期を通して、やや記述問題の難易度が高くなった印象がある。地方自治は「千葉県」の一般会計の歳入の図を取り上げるなど、身近な内容を取り上げる工夫が見られた。普段から新聞やニュースに興味を持って接することが大切。

大問7も公民分野。経済と四大公害が取り上げられた。経済は後期入試において出題頻度が高い分野である。経済の仕組みや為替などはしっかりと理解しておきたい。四大公害は地理でも取り上げられる分野であるため、公害が起きた場所やその原因についてもしっかりと確認をしておくと良いだろう。

今年度は前期後期ともに、社会に限らずどの科目においても難易度が下がった印象がある。千葉県教育委員会は平均点を50点になるように問題を作成する方針であるため、来年度以降は難易度を調整してくることが予想される。過去問題を解いて傾向をつかむことも大切だが、早めに基礎を定着させ、応用問題をこなしておくことが得点のカギとなるだろう。

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