第9回 テストを受けました!その後すべきこととは?
みなさんこんにちは。今年の漢字が「北」に決まりましたね!私の「今年の漢字」は「話」だと即決の井口です。保護者様がたの前で、そしてこのコラムを通して、実に様々なお話を聞いていただけました。ありがとうございます。
そういえば少し前に、「囲」と書いたところ、見ていた生徒さんに「それって先生の字だよね!」と言われました。何のことかと思ったら、「囲」は「井」の字を「口」で「囲」んでいるんですよね。「囲」一字で井口。確かに!そういう見方をしたことが無かったので、面白い解釈だなぁとしばし黒板の我が文字をながめてしまいました。漢字って色々な意味を表すものなのですね。
さて、今年最後のコラムは、お子さんがテストを受けた後、我々大人はどう対応していくべきか、についてお話しようと思います。漢字テストや計算テスト、中間テストや入試…誰もが経験するもの、それがテストです。種類はたくさんありますが、そのどれもが大切なものです。
テストの位置づけはときどきに応じた確認というものから、合格不合格が決まる大きな意味を持つもの、というものまで様々です。全てのテストに於いて共通していることは「結果が出ること」。当たり前じゃないか、と思った方々もいらっしゃるでしょう。テストを受けたら結果が出る、それは当たり前です。しかしながら、その結果を、本当に生かすことが出来ている人が、どれくらいいるでしょうか。
テストはもちろん大事です。しかしながら、時にそれ以上に大切なのは、結果へのアプローチだと、私は思います。
テストを受ける前は、ほとんどの人は「より多くの点数を獲ろう」という気持ちでいると思います。そのために、多少なりとも準備をしているのですから。「どうでもいいや…」と思いながら受けている人は少数派だと言えます。もし、テスト前にその言葉を発したとしても、本心は違うということもあります。準備をしっかりしていた人に限って、「今日のテスト自信が無くて…もういいかな」なんて発言したりしますよね(笑)だからもしテスト会場でそんなことを言っている人がいても、絶対信じちゃだめですよ!
でももしかしたら、テストを意識して過ごしてきて、そのうちにプレッシャーに感じすぎて疲れてしまったのかもしれませんね。そんな弱気な発言をすることによって、プレッシャーを逃がしていたのかもしれません。
結果を生かすことが大事と申し上げましたが、これにはまず、「点数だけ見て反応しない」ことが大切です。「なんでこんな点なの?」「もっと獲れたでしょう」「ミスが多すぎなんじゃないの」…あああ、耳が痛くなる言葉たち!たしかにテスト前の様子から、そう言いたくなる気持ちも分かります。テレビ見てなかったら解けたかもしれないのに、と思う事、ありますよね。ですが、それは経験のある大人の見地。ゴールまでの道筋がなんとなくわかっているからの一言であって、経験値が雲泥の差であるお子さんには分かりにくく、響きにくい言葉です。
結果を生かすには、何点失っているかという数値的な視点ではなく、何を聞かれたときに正解できないのかという内容的な把握が大切です。解答用紙だけ見て、何か仰ってないでしょうか。お子様の成長のヒントは問題用紙にあります。テストが終わったら問題用紙は絶対に確保しましょう。
どの問題を苦手とするのか、ということは、保護者様も一緒に分かっておいてほしい点です。テストの後はやり直し。復習しないなんてもったいないどころではありません!もちろんそこから先はプロの講師にお任せください。不理解を理解に、苦手を得手にするのが私たち講師の仕事です。
テストの後、点数だけ見て「こら!」ではなく、「ここは得意だね!苦手なところはどこか、どうすれば点数になるか、一緒に考えよう」とお声掛けしてあげてください。講師には立ち入れないゾーンです。
いよいよ受験シーズン。一緒に最後まで、お子様、そしてご家族皆さまにとって納得のいく結果のために、走っていきたいと思います。