第2回 “競い合い” を味方につけて
みなさんこんにちは。前回のコラム、いかがでしたでしょうか。レジでの待ち時間を少しでも短く感じて頂ければ嬉しいです。
さて、今回のテーマはいよいよ11月3日に行なわれます「全国統一小学生テスト」について。
毎年多くの小学生が受験していますが、昨年は14万人を超える小学生がこのテストにチャレンジしました。14万人…改めて見ると凄い人数ですね。
このテストでは、その名の通り全国の子どもたちが同じ内容のテストを受けます。小学校で学習した内容から出題されますが、みんなが満点をとれるテストではありません。
「そんなに難しいなら受けるのやめようかな…」と思った方、もしいらしたら、テストへの見方をちょっと変えて頂きたいと思います。テストというのは、自分の力が育っていないところを見つけるためのものです。
得手不得手は普段から何となく感じるものですが、テストを受けて初めて気が付く弱点というのもあります。「間違えた」はイコール「ダメ」ではない。すべての学びは間違うことから始まると私は考えています。
さて、同じテストを受けるのですから、自分の点数がいったいどれくらいのものなのか、が気になりますよね。それを考えるにあたって必要となるのが、他の人の点数です。
誰が何点をとったかはもちろん分かりませんが、点数と偏差値が出る以上、そこには「競い合い」が存在します。「競う」と聞くと、なんだか怖そうなイメージがわき上がるでしょうか。
確かに、「優劣をつける」と考えるとちょっと避けたい気持ちも出てきますね。
では、運動会をイメージしてみましょう。運動が好き、嫌いにかかわらず、自分が赤組になったとしたら、同じ赤組の人を必死に応援しますよね。
1位を目指して同じ組のみんなと一喜一憂しながら競技を続け、もし1位をとれたら、それはとてもとても嬉しい。「やったぁ!!」という達成感や充実感でいっぱいになりますよね。
「競い合い」の大切さが、ここにあると思うのです。結果に対する「執着」と「達成感」。優劣ばかり意識するのではなく、何かに対するこだわりや達成しようという粘り、これが「競い合い」をとおして意欲が掻き立てられることで、生まれてくるのだと思います。それが心の成長に、いつかつながるかもしれません。競い合いから生まれるもの、得られるものを身につけられたら、なんだかそれはとても力強い味方であるような気がしませんか。
競うということは社会に出てからもどんな形であれ逃れられないことでもあります。もし、大人になってもまだ競い合うことに前向きな意味を見いだせないでいるままだとしたら、ちょっと苦しい。子どものうちに、他の人と何かを競うことにどんな意味があるか、言葉にせずとも考え、身につけられていたら、それはその子をときに救い、さらに伸ばす手立てにもなります。
少し大げさかもしれませんが、全国統一小学生テストを受けることの意味には、こんなふうに「競い合い」の良さが含まれていると思います。
今回受験する方は、弱点探しと競い合いを楽しみに、受けにいらっしゃってください。今回は見送られた方は、ぜひ来年6月に。小学生ならだれもが持つチャンスです。スタッフ一同、お待ちしています!