令和5年度 千葉県公立高校入試【総括】
令和5年度 千葉県公立高校入試【総括】
志願状況
校舎近隣の主な学校の最終的な倍率は、次のとおりです。柏の葉高校の倍率が昨年度(1.33)に比べ大きく上昇しました。
- 県立船橋高校 1.73
- 東葛飾高校 1.96
- 小金高校 1.51
- 県立柏高校 1.31
- 柏南高校 1.43
- 柏中央高校 1.15
- 柏の葉高校 1.71
- 流山おおたかの森高校 1.51
問題の傾向
国語
論説文は、「モチベーションの効率化」についての文章が出題されました。具体例を参考に読み進め、「人」は「意識と非意識の二重プロセス」を使い分け、「エネルギーを節約し、温存し、効率的に使う」という筆者の主張をとらえましょう。例年と同様に、参考文章をもとに答える問題が出題されています。本文と関連づけて理解し、解く練習をしておきましょう。
小説は、フルートが吹けなくなってしまった主人公が、オルガン制作を手伝う中で、進路に迷う様子が描かれています。まずは前書きをしっかりと確認し、主人公が置かれた状況をおさえましょう。今回は、登場人物の会話・行動、情景描写から、主人公の揺れ動く心情を正確に読み取れたかがポイントになりました。
数学
今年も大問は4問で、昨年度に比べると自分で解答の過程を記述する問題が多く出題されました。
大問1(7)作図の問題。昨年度とは異なり、条件が指定されず、円周角の定理などを用いて二つの接線を同時に引くという問題でした。
大問2関数の問題。昨年度までは二次関数でしたが、今年度は一次関数だったため少し驚いた受験生がいたと考えられます。(2) は難しい問題でした。必要な情報をグラフに書き込み、情報を整理する力が求められました。
大問3の図形では、昨年度より証明問題が複雑になっており、円に内接する四角形の性質や三角形の内角と外角の定理、円周角の定理などを用いて証明に必要な条件を探す必要がありました。
大問4の会話文の問題は、じゃんけんで点数を競う問題でした。(2) では、会話文の情報から自分の解答の過程を記述する必要があるため、難しい問題でした。来年度以降の受験生は、普段から自分の考えの過程を書く訓練を積んでおきましょう。
英語
大問数は昨年と同じ9題で、全体の構成に大きな変化はありませんでした。しかし語彙は難しくなり、思考力を問う問題も増えたことで全体的な難度が上がりました。
大問4のリスニングでは、昨年4題のうち3問は「放送内で読まれた単語を書く」テストでしたが、今年度は「英文を聞いて答えを推測して英単語を書く」問題が出題され、形式に戸惑った生徒もいたと思われます。
大問5の文法問題(2)では、新学習指導要領の改訂により新たに加わった「仮定法過去」が出題されましが、「If I were…,」と前にあるので、新たな文法事項の準備をしていた生徒にとっては解きやすい形でした。
大問6の条件英作文は、イラストを参考に空所に英作文を書く問題。昨年度の「25語程度で1つの空所を埋める問題」から、「各10語程度の文で2つの空所を埋める問題」に変更されました。英検準2級や2級の2次試験の練習をしている生徒は対応しやすかったと思います。
大問8の長文読解でも、本文の内容に合う題名を選ぶ問題が新たな形式として出題されていました。今後も、例年と違う形式で出題される可能性があります。いろいろな形式の問題に慣れ、入試の準備をすることが大切です。
理科
例年と同様、問題は17ページにわたり大問9問から成り、全体の構成で大きな変化はありませんでした。全体を通して、しっかりと問題を読み、表や会話文からヒントを見つけて考える「読解力」を必要とする問題が目立ちました。
大問2のばねの問題では、ばねを引き上げるとどのくらい台ばかりの目盛りが変化するのかを読み解くことが求められる問題でした。
大問5では、市原市のチバニアンの地層が出題されました。教科書の発展内容に記載されている内容であったため、今後も教科書をしっかりと読み込む学習を心がけましょう。
来年度以降の受験生は、まずは基本的な知識を身につけたうえで、表や会話文から必要な情報を読み取る練習をしていきましょう。
社会
出題傾向は例年通りです。知識を活用する能力を問う問題が増加しています。
例えば地理の大問3(1)Ⅱ経線の問題。一般的な地図帳では経線が15度ごとに引かれていますが、計算により「20度」ごとに引かれていることを求める問題でした。また、(2)の時差の問題も、これまでの基本的な問われ方と異なったため、難度が増しました。
歴史では、2024年度に発行が予定されている「新紙幣」に関連する問題、2025年に開催が予定されている「日本国際博覧会」に関連する問題が出題されました。世の中の出来事に関心を持ち、過去の出来事と現在のつながりを意識しよう。
公民は、昨年の「CSR」に引き続き、アルファベットの略称の知識を問う問題が出題されました。今回は地域主義(ASEAN、USMCAやTPPなど)の略称が問われましたが、来年度以降の受験生は、国際関係や経済分野の略称も確認しておきましょう。また、教科書の欄外や資料に目を通しておきましょう。
全体の設問数の約3分の1にあたる9問が「完答」の問題でした。単に用語を覚えるだけの学習で終わらせずに、因果関係や背景を意識し、細部まで正確に覚える学習を心掛けましょう。
入試に向けたサイエイスクールの取り組み
①合否を分ける理科・社会!
理科
プロジェクターを使い実験動画を見て解説を聞くことで理解を深め、その後の問題演習によって、短時間で効率良く勉強できる!
結果、記憶に残る!
社会
計2000問の徹底反復。1学期中に中1・2の地理・歴史をしっかり復習。
②1学期に完成させるべき科目→英語・国語
英語
スラッシュリーディング、ディクテーション、ペアワークで読解力強化。授業+英検チャレンジで早期完成。
国語
読解復習ノートで語彙力・要約力UP。一文一文の精読で論理的思考力を鍛える。
③夏までに全単元を学習し基礎力を定着 → 入試実践力強化を重視する数学
数学
一人ひとりに対する添削指導で、証明や説明などの記述力もアップ!
春期講習会
春期講習会3/28(火)からスタート!
体験授業・個別説明会をご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。
サイエイスクールおおたかの森校 TEL 04-7156-8585
入試問題の分析 アーカイヴ
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