第7回 面談で話すことについて vol.2
こんにちは。「師走」と言いながら、なかなか走ることをしない井口です。「師走」の由来には諸説あるようで、「師」がお坊さんであるという説もあるそうですが、普段「廊下は走るな!」と言っている先生ですら走ってしまう忙しさの12月、という説を身を持って納得するここ数年です。
寒い中ですが、せめて階段の上り下りをエスカレーターに頼らないという方法で体を動かすなどして地道に体力低下を防ぐ予定です。予定は未定ですが…
さて、前回は保護者様と行う面談の中で良くいただくご質問を算数関連に絞ってお話しました。今回はそれ以外、おもに生活面とでもいうのか、勉強内容以外に関連するところで頂くご質問について、お話ししたいとおもいます。
ご質問①:受験日が近づくと、私(保護者)も緊張してしまうのですが、どうすればよいでしょうか?
回答:そうですよね。受験するのはお子様であっても、それに向かうまでの日々を一番近くで見守り、支えながら当日を迎えられるわけですから、同じように緊張して当然です。また、保護者様自身に受験の御経験もあるため、どれだけ緊張するかお分かりであることも、関連しているでしょう。緊張してしまうのはしかたがないとして、それがお子様に伝わらないようにはご注意いただきたいと思います。
口ではどんなに反抗していようとも、お子様にとって保護者様の存在は大きく強く、いわば保護者様はお子様にとって社会にいる大人の代表です。そんな存在の方々が緊張していれば、お子様もカチコチになってしまいます。
お腹にぐっと力を込めて、「受験なんだから緊張して当たり前!大丈夫だから行っておいで!」と笑って送り出せるくらいに構えていて頂きたいのです。とはいえ、それが大変難しいことは分かりますので、お子様が小学校に行っていらっしゃる間にでも、このセリフを練習されることをオススメします。
早いものでもう埼玉県内の私立中学の入試まで40日を切りましたが、この時期の受験生の保護者様は俳優になりましょう。本心とは違う事でも、ご本人の為と思えばセリフの一つとしてスラスラ言えるはず。口に出すと不思議なもので、本当に自分がそう考えていると思えてきます。自己暗示ですね。
自分にも子どもにも、いいことしか起きない。そう信じていたら、たとえ良いことが起きなくても、悪いことも起きないと思うのです。
ご質問②:もっと勉強してほしいと思っているのですが…
回答:出されている宿題を見て、机に向かう時間が長いだろうと思っていたのに、当の本人はテレビを見たり本を読んだり、なんか違う…と保護者様が不安になるケースです。
お子様にとって勉強よりほかの事が楽しく感じられがちなのはある程度仕方がないことかもしれません。しかしながら、勉強量を鑑みたとき、机に向かう時間がどう考えても短すぎる…これは何か言わないと、というお気持ちになりますよね。
そんなときは、お子様と保護者様の経験値の違いを考慮に入れて頂きたいと思います。本人にとって「頑張った量」と、大人の目から見てのそれは、ほぼ等しくありません。子どもにしてみれば、今週やらなければならない勉強の量を把握して、計画的に時間を使うということは(とてもとても大切なことなのですが)大人が思うよりも難しかったりします。
それでも、本人なりにたとえば学校の宿題が終わった後にすぐ塾のテキストを開いたり、お風呂に入って寝るまでの30分を使って宿題を済ませたりと勉強することを念頭に置いて行動していても、保護者様からは案外見えにくいことも。大人と子どもには大きな経験値の違いがあることは、ご考慮頂きたいと思います。
隙間時間で何かすればいいのに、何かできたはずなのに、とお思いになることもあるでしょうが、一度に何もかも要求するということはないようにして頂けたらと思います。
他にも本当にたくさんの疑問・質問をいただきますが、これからも一緒に悩み、一緒に解決していけるようにお話ししていければと思っています。意見はどんどんぶつけてください!!
1月に入るとあっという間に時間が過ぎていきます。もう1日が終わり?と思う日もあります。入試当日を迎えたときに、「やれることはやった」と思えるような時間の使い方をしていただければ、後悔しません。みなさんがどうかそんな時間を積み重ね、本番を迎えられるよう、受験までご本人、保護者様、我々講師の3人4脚で頑張っていきたいと思います。