第8回 講習会ってどうしてやるの?
こんにちは。12月も中旬、家の炬燵を出そう出そうと思いながら結局ヒーターひとつで頑張ってしまっている井口です。炬燵は抜け出せなくなるのが幸せなような辛いような…こう見ると「幸せ」って「辛い」と似てますねぇ!線は一本多くいきましょう。
さて、掲載8回目となる今回のお題は、あと2週間もしたら始まる講習会についてです。学校が長期休暇に入るたびに耳にする講習会とは、どのようなものだと位置付ければよいのでしょうか。
勉強するうえで大切なことの中に、「確認」という一段階があります。新しい内容を習って、その時は出来ても、時間がたってから再度やってみたらできなかった…こんなことって結構あるものなのです。一度できたといってもそれは過去のこと。本当にわかっているか、覚えきれているか、身についているかは時間がたってから改めて自分でやってみて、初めて確認できる事項です。同じテキストを何度も解いてみる、という作業は、そういう意味でも大切だと思います。なにより、くり返し学習して勉強した内容を確認することで、安心感が生まれます。
テスト前は、受けるお子さんはもちろん、見守る大人も緊張するものですが、この緊張に作用するのが「不安」です。テスト前に振り返りのつもりでテキストを開いたら知らない言葉が出てきた、隣に座った子が問題をスムーズに解いている、予想よりも時間がかかってしまった…あぁどうしよう!書いている私も思わず不安になってしまうこんなシチュエーション、皆様もご経験があるのではないでしょうか。そんなとき、「でも僕はこれ以上勉強しろっていわれても出来なかったしな…やるだけやったよ」「おうちで確認はたくさんしてきた。私は大丈夫!」こんなふうに思えたら、不安は消え去るのではないでしょうか。自分はこれだけやったんだ、と胸を張れるなら、他の人がジャガイモ…には見えないかもしれませんがたとえ字を書く音が大きくても気にはならないはずです。
確認によって安心感を得ていれば、どんな緊張する場面においても、実力を発揮しやすくなります。
少し話はそれましたが、講習会では普段捻出するのが難しい「振り返りの時間」、すなわち今まで習ってきたことの確認をするのに最適です。ちょっと立ち止まって、今までやってきたことを振り返り、確認する。もちろん、講習会をきっかけにして知識を得る快感に目覚める方もいらっしゃいますが、学校がある程度お休みになる期間を有効使用して今までの学習内容やさらには学習スタイルについて確認、そして考察してみるのも、受験に向かうまでの時間の中では重要なワンステップです。
学習スタイル、という点に触れましたが、もうひとつ講習会中に出来る確認に、「普段の生活リズム」の確認があると思います。何時に起きて、ご飯は大体何時に食べて、勉強はいつやって…という、自分の生活スタイルの確認も、講習会期間中にぜひしてほしいことのうちの一つです。
もしお子さんが「私は夜型だから」と言い切っていたら、それは改善の余地アリです。言わずともご承知だとは思いますが、たいていの入試は午前にあります。そのときには頭が動いていないと納得のいく結果は得にくいでしょう。やや無理矢理でも、朝型に切り替える必要があると思います。生活リズムを整えるということを、ぜひしてみてくださいね。
勉強はどのくらい時間をかけるかも大切ですが、自分のやってきたことがどんなことで、自分ができないことは何なのか、確認するという段階もとても大切です。成績向上に大きく関係するステップでもある。だからこそ、おろそかにするべきではないのです。講習会という時間は、次へ進むための大切な一段階です。復習だからやらなくていい、は大きな間違い。固い言葉で言えば「学習内容の定着を図る」ということになりますが、シンプルに、「あれ、私ってこれでいい?」とちょっと立ち止まってみる時間をとってみよう、というように考えていただければと思います。ただのやり直しの時間では、ないのです。
いよいよ受験本番も近くなってきました。生徒さんたちの真剣勝負を支えるためにも、冬期講習では熱い時間を過ごします!