令和8年度 千葉県公立高校入試【総括】

令和8年度 千葉県公立高校入試【総括】
志願状況(昨年度)
- 県立船橋高校 1.82(1.72)
- 東葛飾高校 1.73(1.96)
- 小金高校 1.83(1.58)
- 県立柏高校 1.18(1.25)
- 柏南高校 1.47(1.54)
- 柏中央高校 1.08(1.34)
- 柏の葉高校 1.30(1.39)
- 流山おおたかの森高校 1.17(1.34)
問題の傾向
国語
今年度は昨年と比べて以下2点の変化が見られました。
まず、大問4の問1に動詞の活用の種類を答える文法問題が出題されました。
前年度は文法問題が出題されませんでした。読解を基に答える小問数が昨年の6題から5題へと減少しました。知識問題に置き換えられたことにより、設問を解く時間が短縮されたと考えられます。
次に、大問5の問4に空欄補充問題が出題されました。当てはまる言葉を5つの選択肢の中から選ぶ問題ですが、「譲歩」「称賛」など言葉の意味を理解していないと答えられない問題でした。語彙力に加え、文章全体の流れを把握し、文脈に即した語を選択できるかが得点のカギとなりました。
数学
平均点は昨年並みの50点台か。「正確な知識」と「読解力」が合否の分かれ目
今年度の数学は、大問1に計算・独立小問、大問2に関数、大問3に平面図形、大問4に融合問題という4年前からの構成が維持されました。難度は昨年度(平均52.0点)と同程度の50~55点になる見込みです。多くがマークシート方式ですが、作図や証明の記述など、例年通りの記述力も求められました。
第1問:計算・独立小問(51点)
配点の半分を占める重要な大問です。累積度数や四分位範囲など、近年重視されている「データの活用」が今年も出題されました。また、小問の中で前問の結果を利用する「誘導」が見られ、序盤でのケアレスミスが失点に直結する構成でした。
第2問:関数(15点)
放物線を扱った標準的な問題です。座標や式を求める基本問題に加え、最終小問では文字座標を用いて方程式を立てる力、および条件(上下関係の逆転)に合わせた複数パターンを考察する力が試されました。
第3問:平面図形(16点)
円の性質や相似、三平方の定理の複合問題です。証明問題は空欄補充がヒントとなり解きやすい反面、最終小問の円の半径を求める問題は、複数の知識を組み合わせる必要があり、図形問題の経験値が問われる内容でした。
第4問:融合問題(18点)
「正方形の紙を折る」設定の会話文形式です。後半は文字式と相似比を用いた高度な立式が求められました。会話文から正確に情報を抽出し、数学的モデルに落とし込む「数学的読解力」が問われる一題でした。
全体を通して、基礎問題を素早く正確に処理し、大問4などの試行錯誤が必要な問題に十分な時間を残せたかどうかが勝負を分けました。高得点層においては、後半の応用問題の正答率が合否を左右しました。
英語
問題構成は大問1~9までで、昨年度と同じでした。大きな変更点は、大問6の条件英作文以外、記述式解答の問題がなくなった点です。
大問1~4はリスニング問題でした。特に大問1は、放送回数が2回から1回に変更され、要点を一度で聞き取る力が求められました。
大問5は、与えられた単語を正しい語順に並びかえる整序問題が出題されました。(2)分詞の後置修飾、(3)間接疑問文は頻出単元であり、語順でのミスが多いため、文構造を理解しておくことが重要です。また、例年2題出題されていた語形変化の問題は、今回は出題されませんでした。
大問6の条件英作文は、ある中学校の生徒になりきり、その学校の特徴や魅力を具体的に20~30語程度の英語を書く問題でした。例年の対話文形式とは異なり、与えられた条件を整理し、具体的に表現する力が求められました。配点は例年8点から12点へと増加しました。
大問7~9は例年通り長文読解が出題されました。大問7では、「自転車の歴史に関するプレゼンテーション」、「環境保護のイベントチラシ」、大問8「砂漠に咲く花をテーマにしたスピーチ」、大問9は「英単語のスペリングに関する対話文」が出題されました。大問7(1)-①では、プレゼンテーションで紹介した順番に、絵を並べ替える問題が出題されました。本文内容を正しく理解し、順序立てて考える力が求められました。また、一部の問題では同一記号の重複使用や英語での出題もあり、本文内容を正確に把握する力が求められました。
高得点を狙うには、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能をバランスよく伸ばすことが不可欠です。特にリスニングは習得に時間がかかるため、早めの対策が必要です。教科書付属の音声データを活用し、毎日少しずつ音読練習を続けることが効果的です。
条件英作文では、具体的な内容を簡潔にまとめ、文章の構成を意識して書くことがポイントです。例文を参考に短い文章を作る練習を繰り返し、語彙力と表現力を高めましょう。
長文読解では、段落ごとの要点を押さえ、文章全体の流れを整理しながら読み進めることが大切です。キーワードや指示語に注目し、簡単なメモや図で内容を整理すると理解が深まります。
理科
難度は昨年並みを維持
大問9題構成で、例年通り各分野から2題ずつ出題されました。予想平均点は50〜55点と、昨年度(55.1点)と同程度になる見込みです。基礎知識だけでなく、会話文や実験データから答えを導き出す「読解力」と「思考力」が重視されました。
【地学】図表の読み取りがカギ
「大問2の火山」では、数値から火山のモデルを推定する思考力を問う問題が出題されました。「大問8の天体」は教科書レベルの基本が中心ですが、計算問題でのミスは禁物です。
【物理】身近な題材と深い理解
「大問3の電流」ではICカードを題材に、正確な実験把握が求められました。物体にはたらく力「大問9のはたらく力」では、「作用・反作用」の正確な理解が必要で、受験生の間で最も差がついた大問であると考えられます。
【生物】正確な知識と計算力
「大問4の刺激と反応」では会話文を読み解き計算する力が、「大問6の植物の分類」ではコケ・シダ植物の知識が問われました。
【化学】標準レベルだが丁寧さが必須
「大問5の酸・アルカリ」や「大問7の炭酸水素ナトリウムの熱分解」は、実験がベースの標準的な問題でした。失点を防ぎ、確実に得点を積み重ねる力が求められました。
近年は暗記だけでは対応できない問題が増えています。「なぜこの結果になるのか」というプロセスを理解し、初見の実験データにも対応できる論理的な思考力を養うことが、高得点への近道です。
社会
全体
問題構成は大問1~8と例年通りで大問1は歴史・地理・公民の3科融合問題。大問2は江戸時代までの歴史、大問3は明治以降の歴史からの出題でした。大問4は世界地理、大問5は日本地理、大問6~8は経済や政治、法律を扱った公民の問題からの出題でした。
今年度の最大の特徴は、設問に扱われる資料や図表の数が2025年度は「26」に対して、2026年度は「52」もの資料や図表が扱われたことです。受験生は、速く正確に資料や図表を読み解く力が必要です。
歴史
大問2(4)では頻出の「記述」の問題で、田沼意次の財政改革についての出題でした。2025年も織田信長の政治について問われているので、歴史上の人物の政治を文章で説明できるようにしておくとよいでしょう。例年、記述問題は歴史に限らず、どの分野でも正答率が低い問題なので志望校合格のカギの1つとなっています。
大問3(4)は頻出の「ならびかえ」の問題でした。近代は江戸時代までの歴史と違い、わずか10年の間でも様々な出来事が起こるので、ならびかえ問題も正答率が例年低い問題です。したがって、出来事の流れをつかむことが必要です。例えば、戦争は戦争にいたる、きっかけや結果、戦争による影響と必ず流れがあるので、その流れをまずはおさえておきましょう。
地理
大問5(3)では頻出の「記述」の問題で、関東地方の土地利用についての出題でした。2025年度もノルウェーのフィヨルドの土地の特徴について問われているので、世界地理でも、日本地理でも、特徴のある土地に関しては、文章で説明できるようにするとよいでしょう。
公民
大問6(2)公民の問題では、アルファベット表記の略称に関する問題でした(例:東南アジア諸国連合=ASEAN)。千葉県の公立入試では、PKO、NPT、ODA、UNHCRに関する説明文が4つ出されていて、使用しないアルファベットを選択肢の中から選ぶ問題が出題されました。アルファベット表記の略称では名称はもちろん、それが何を指すのかを簡単に説明できるようにしておくことが大切です。
入試に向けたサイエイスクールの取り組み
①合格を左右する理科・社会の対策
理科
実験映像やプロジェクターを活用した解説で、視覚と聴覚の両面で理解できます。効率よく定着を図ります。
社会
約2000問の反復演習で定着を図ります。1学期中に中1・2の地理・歴史を完成させ、応用問題にも対応できる力を養成します。
②1学期に完成を目指す科目 → 英語・国語
英語
スラッシュリーディングやディクテーション、ペアワークで読解力を強化。英検にも挑戦し、早期完成を目指します。
国語
読解ノートで語彙力と要約力を伸ばし、精読を通して論理的思考力を養います。
③夏までに基礎を固め、入試実践力を高める数学
数学
一人ひとりの答案を添削し、記述力と論理力を強化。全単元を習得し、入試本番でも力を発揮できる実戦力を養成します。
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